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すごい英語独学(完全版)企画〜出版までの裏側。 リアルタイムでつづる1年間のダイアリー

2023年12月20日、「すごい英語独学」が全国で発売されました。たくさんの皆さんが手に取り、購入をしてくださったおかげで、本は発売からニカ月現在も売れ続けています!この本はSakura Englishが初めての紙の書籍となります。

これまでKindle版の書籍は10冊以上Amazonで独自に販売をしてきたこともあり、自分なりに「本づくり」についてのベースはあると思っていたのですが、実際は試行錯誤することばかりでした。
今回の記事では、出版が決まってから発売するまでのストーリー、未公開の「すごい英語独学」が完成するまでのダイアリーを公開します!

2022年8月某日

Kindle版でベストセラーを続けている「すごい英語独学」を紙の書籍として出版できないかと考えました。紙の書籍として出版できれば、もっと多くの人に読んでもらえるのではないかと思ったからです。紙で出版すると言うことは、出版社にお願いするしかありません。
そこで、Amazonにて英語系の本を出版している会社をピックアップ。合計20社以上に、考え抜いたオファーのメールを送信。
結果は・・・まさに惨敗。Youtubeチャンネルの登録者はすでに40万人を超えていましたが、興味を持っていただき、返事をおくってくれたのはただ一社。かんき出版のKさんだけでした。

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2022年9月4日

かんき出版のKさんと初めてのオンラインミーティング。

Kさん「声をかけていただきありがとうございます!」
Sakura「とんでもないです。こちらこそ話を聞いていただきありがとうございます」

にこやかに話を聞いてくださるKさんに勇気付けられ、ミーティングでは同じ子供を持つ女性という共通点などもあり、和やかに話はすすみました。

Kさん「では出版を進めましょう」
Sakura「はい!よろしくお願いします。」

ということになり、その後のKさんの言葉に驚愕!

Kさん「出版は2023年の4月はもう間に合わないので・・次の良い時期となると、2023年の12月ということになるかと・・」

えええ??うそでしょう?
今2022年の10月だけど、出版は2023年の12月?
そうなのです。これまではKIndle版のみを自分たちで出版してきたので、企画から出版までは1ヶ月くらいのスパンで進めてきました。
しかし、書籍は違ったのです。KIndleは基本的に自分で全てを完結することができます。でも書籍は、著者である自分だけでなく、編集者、イラストレーター、ナレーター、デザイナー、印刷所、取次など多くの人が制作に携わることで本が完成します。
多くの人が関わるということは、それだけ時間も、もちろんお金もかかるということでもありました。
これまで個人として身軽に動いてきた私にとって、1年後では遅すぎるのではないかというのが正直な気持ちです。
特にYouTubuをやっていると日々感じるのが、スピーディーであることの重要性です。昨日のトレンドは今日のトレンドではないからです。
そんなことが頭をよぎり、発売時期についてしばし悩みつつもミーティングを終えました。
夏の日に見かけた猫

2022年9月30日

Kさんより無事に企画会議が終わり、出版許可がでたとの連絡。
発売時期についてはKさんも、私とのすれ違いを心苦しく思っていたようでした。

「SakuraEnglishの発信力とファンのみなさまのお力をお借りしながら愛される本を作っていければと思っております。」

Kさんからの言葉が心に響きました。読者の役にたつ、そして売れる本をKさんと一緒に作りたいと思いました。一年後というと随分先の話にも思えますが、あっという間だなあと感じるのも事実です。30代、40代と歳をとるに従って、時間が過ぎていくスピードが加速しているような気がします。

2022年10月3日

書籍の仮のタイトルは「すごい英語独学」完全版。とうことで進めることになりました。あくまで(仮)ではあるけれど、私もこのタイトルでいいと思います。
完全版というからには、この本を読んだ読者には独学でさらりと英会話ができるようになってほしい。そのためにいったいどんなことを伝えればいいのだろう?
自分が試行錯誤して学習してきたこと、オンライ英会話の生徒さんたちとのやり取りで感じたこと。
そんなことを思い出しながら、丁寧にコンテンツの項目を洗い出します。私は器用なタイプではないので、地道にコツコツやるしかありません。
本当に必要なもの、必要でないことを考えたい。特に著者の自己満足で終わるような本にはしたくないと思います。
そんなことを考えながら地道に考え続ける秋。

2022年10月10日

ようやく出来上がったコンテンツ案をKさんに提出。
送ったコンテンツをもとに、並行して早速執筆にとりかかりはじめます。修正を加えたり、いらない部分を取るのは簡単だけど、0から1を作るのはかなり大変なことだといつも感じているので、できるだけ早めにやっておきたいのです。なんでも早めに取り掛かって準備をしっかりしたいのは、多分私の性格だと思います。ぶっつけ本番は大の苦手。

2023年1月

あっという間に年が明けました。出版は12月だからといって後回しにしていると、きっと大変なことになると思い3月中に原稿を完成させようと目標を定めました。

2023年2月

かんき出版でベストセラーになっていた「英会話は筋トレ」の公式動画をSakuraEnglishにアップしました。私も持っている書籍で、イラストが印象的な本です。著者の了承もいただけたので、公式動画としてアップすることができました。一つの仕事からこんなふうに違うことへと展開していく、こんなことができるのは面白いなと思います。視聴者の反響もよく、本の売り上げにどれくらい動きが出るのか興味津々です。

2023年3月8日

動画の公開後「英会話は筋トレ」の売り上げにかなり動きがでたと、実際の数字を教えてもらいました。そもそも売れていた本だし、良い本だからということはもちろんですが、YouTubeで数字に動きがでたのも、また事実です。あらためてYouTube、そして動画の影響力を実感しました。

2023年3月23日

途中段階の原稿をKさんに送信。すると「だ。である」口調ではなく「です。ます」の方がいいのではないかとアドバイスをもらいました。
実はその部分は私も迷っていたところだったのです。これまでのKindleでは「です。ます」調で書いてきたのですが、書籍をリサーチしていたら「だ。である」調も、特に大人向けの書籍では多くあったのです。だからそちらでいってみようかと思っていたのですが、自分でも「なんとなく偉そうに思えるな」違和感があったのですぐに了承。笑
「です。ます」調に変更することにしました。

2023年5月

完成した原稿FBがKさんからきました。編集者の視点からいただく意見というのは、やっぱりありがたいです。自分だけで執筆を進めているとどうしても気づかないことがあります。
「イントロダクション 独り言トレーニングとの出会い」の部分が全体的に比重が多すぎるのではないかと言われ、読み返すと確かに納得でした。留学先のサンフランシスコでの挫折や出会い。細かく書いていくとキリがないけれど、この話は独学したい読者にとっては全く必要のないことです。
イントロダクションという括りながら、一章分を割いているこの部分。YouTubeなら完全にここで離脱してしまう流れに思えました。
Kさんと相談しながらバッサリ削除することに決定。せっかく書いた数千字だけれど、やはり本としては、この章がない方が良い流れになると思いました。

2023年7月

何度かやり取りをし、原稿を修正。執筆を進める中、図版があった方が良さそうなところがいくつかでてきました。
ここはこれまでの制作経験を活かし、自分で図版を作ってしまおうと考え、原稿もIndesignに流し込みながら修正を開始。いろんな人が関わってくるということは、意図が上手く伝わらない可能性も大いにあり得るのです。そういったことをなるべく避けるために、わかりやすい指示を心がけたいといつも思ってます。
それはやはり長く仕事をしてきた経験から学んだことだと感じます。

2023年8月29日

Kさんより本文ページのデザイン案が届きました。2パターンあるということで、ドキドキしながらデータをオープン。うーーーん。なんだか想像していたよりもずっとずっとシンプルなデザイン。
私としては、たくさんの役にたつ情報がギューと詰め込まれている本にしたいと思っていました。
しばらく時間をおいてもう一度デザインを眺めたりしながら、結局一日かけてしげしげと見続けたものの、やっぱり「ちょっと違う」という思いが消えません。
これはもう一度デザインを再考してもらわなくてはいけないと思い、メッセージを書き始めます。
どうすればKさん、デザイナーさんに伝えることができるのかと考えながら書いていくと、予想以上の長文になってしまいました。説明をわかりやすくするためにいくつかの画像を添付して、送信ボタンを押す前にちょっとためらいます。
「面倒な著者だな、と思われるだろうな」と想像しつつ、でも黙ってたらダメだと思い直し、結局送信。ダメ出しって楽しいことじゃないです。でもどうか私の伝えたいことが上手く伝わりますように・・。

2023年8月30日

Kさんよりお返事。デザインを再考してくれるとのこと。良かった。ほんとにありがたいことです。感謝の気持ちを書いてお返事。あとは私は待つのみです。

2023年9月14日

Kさんより新しいデザインが届きました。メッセージを見ると、Kさんも緊張しているのが伝わってきます。ドキドキしながらデータをオープン。
あ、すごく明るくなってる。特色二色のデザインは、前回の無機質なものから温かみを感じさせるに変わっていました。良かった、やっぱり意見を伝えて良かった。
Kさんに早速お礼のメッセージ。デザイナーさんにもくれぐれもお礼を伝えて欲しいとお願いをしました。

2023年10月5日

初校ゲラアップ。ここから校了まではかなり忙しくなります。書籍の発売は12/20。ということは大体一月前には、データを完成し校了にしなくてはいけないのです。
上がってきた初校を確認すると、誤植は別にして、英文・ページのアキ、大きさの違和感など、実際にデータを流してみると気になるところが多数ありました。
「うーん」と悩みつつ、スルーすることはできないので、細かく修正のお願いを書き出します。
「また面倒なこと言ってきたな」と思われるのは当然のことと思いつつも、だんだん吹っ切れてきて、またまた長文のメッセージをKさんに送信。するとKさんからミーティングの打診がきました。確かに私も直接お話をした方がいいだろうと思っていたので、すぐに承諾。
明日、緊急のミーティングをすることになりました。

2023年10月6日

まずはKさんから「レイアウトについての希望はデザインラフの時点で言って欲しかった」と最もな意見をいただきました。
そうですよね。わかってます。ごめんなさいと思いつつも、なぜ修正が必要なのかということ、このまま進めてほしくないこという私の気持ちも粘り強く伝え、話し合いました。
結果的にKさんが私の意図を汲んでくださり、デザイナーさんに修正依頼をしてくれることになりました。
かつて私も制作会社でクライアントと制作者の間に入り、双方の意見を受け止めながら、毎日胃が痛くなる思いをしていたことがありました。だからKさんがデザイナーと私の間に入って大変だろうなということも想像できました。
Kさん嫌な仕事をさせてしまってごめんなさい。でもでも、良い本を作るためにお願いします。

2023年10月31日

英文の音声収録。立ち会ってくれたKさんから上手く進んでいるとの報告をもらって一安心。
英文の読み上げは英語学習界隈ではかなり有名人のアニャさんに担当していただきました。アニャさんから「すごく日常的に使うフレーズばかりですね!」とお褒めの言葉をいただいたとKさんが教えてくれました。
小さなことですが、すごく嬉しいです。実際に目には見えませんが「役にたつものを作りたい」と気持ちを詰め込んでいます。

2023年11月

再校、三校、そして結局念校まで出してもらいました。一番怖いのはノンブルなどの数字の部分なのですが、最後はKさんだけでなく、出版社の方達が協力して確認をしてくれたと聞きました。
Kindleと違って、紙の書籍は「間違ったら直せばいい」というわけにはいかないので、本当に真剣勝負です。
ようやく校了になったと連絡を受けた時は、本当にホッとしました。

2023年12月

書籍が刷り上がったとの連絡。まずはいつも視聴してくれている視聴者から、抽選で30名様にプレゼントすることにしました。
そして数日後に私の手元にも実際の本が到着しました!表紙も二パターンから決定したのですが、やっぱり全面色が入ったこのパターンにして良かったなと、実物を見て実感しました。
これからこの本が全国の本屋さんに並びます。たくさんの人に手に取っていただけますように!

2023年12月20日

書籍発売にあわせての、動画公開

2024年3月5日

全国の本屋さんもかなり数字がでているという知らせを受け取りました。
なんと丸の内の丸善では堂々の7位!

多くの方の協力でようやく刊行された「すごい英語独学 完全版」は全国の書店で絶賛発売中です!
まだ読まれてない方は是非一度手に取ってみてください。
この本を読んで、お金を使わずに英語を身につけてくださいね。

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