英語の発音に自信がないと言う声を生徒さんからよく聞きます。
実際、日本人の英語は「Japanese Accent」と言われ、カタカナで発音するような英語になっている場合が多いものです。
日本語には5つの母音+16この子音の合計21個の音しかありません。
でも英語は16個の母音+25個=44個の音で成り立っています。
ということは、私たちは23の新しい音を習得しなくてはいけないのです。
フォニックスってなに?
みなさんは「フォニックス」と言う言葉を聞いたことがありますか?
フォニックスとは英語圏の小学校で使われている学習メソッドで、スペリングと読み方についてのルールを学びます。
フォニックスを学ぶことで、聞いたことを正しく書くことができ、文章を読むことができるようになります。
日本の小学校でひらがなを学ぶように、アメリカやイギリスの小学校ではフォニックスを学びます。
こちらの動画をみてみましょう。
このように、「A=エー」という名前で、読み方は「A=(ア)」となります。
こういったルールを学ぶことで、リーディングができるようなり、また正しい発音もできるようになります。
どうしてフォニックスがいいの?
フォニックスとはルールです。
「ABCD♪EFG♪」という歌を知っている人は多いと思いますが、実際に「A=エー」とは発音しません。
「A=エー」というのはアルファベットの名前であって、読み方ではないからです。
「A=エー」という名前で、読み方は「A=(ア)」となります。
実際の発音は「エ」と「ア」の間くらいの音で、日本語の「ア」とは少し違います。
このように、日本語にはない発音をルールとして認識することもできます。
例えば、/b/ と /v/ の発音を考えてみます。
日本語には「バビブベボ」という音しかないので、違いを発音し、聞き分けるのが難しい音です。
* best(/best/)と vest(/vest/)
* ban(/bæn/)と van(/væn/)
/b/ の音は有声音です。有声音とは、喉の振動を利用して発音する音です。この唇の形のまま無声音になると/p/になります。
唇の形のコツは、閉じた状態の唇を強く弾くことです。
対して、/v/の音も同じ有声音です。/v/ を無声音として発音したものが、/f/ になります。
発音のコツは、上の前歯で下唇を噛んで弾くことです。/b/ の発音とは違い、上唇は使いません。
このような日本語にはない発音のルールを、フォニックスを通して身につけることができます。
フォニックスを学習することで、リーディングも発音も学べるのが理解できるでしょう。
フォニックスの学習
単音(一つのアルファベット、一つの音)
こちらの表を見てください。
A-Zまでの音が網羅されています。この音をマスターできれば、英語の6-7割を読めるようになると言われています。
では詳しく解説します。
表にあるアルファベットのフォニックスにしたがって、A(ア)、B(ブ)、C(ク)と読みますね。
C(ク)+A(ア)+、B(ブ)=クァブ
と読むことができます。
BED B(ブ)+E(エ)+D(ドゥ)+、B(ブ)=ブエドゥ→ベッドゥ
sit= s+i+t(シットゥ) Dad= d+a+d(ダッドゥ) web= w+e+b(ウェブ)
このように、ルールにしたがって英語を読むことができるようになります。
子音の複数音
アルフォベット(A-Z)だけでは網羅できない発音もあります。
ではこちらの表を見てみましょう。
複数音には二つの特徴を持った音があります。
2文字子音(consonant-Digraphs )二つの文字で、新しい一つの音になるものです。
ch(チ)、sh(シュ)、th(ス)・・
このように、一つの新しい音になります。
もう一つは連続子音(Consonant-Blends )で、二つの文字が混ぜ合わされた音になるものです。
sk(スク)、sn(スヌ)、sm(スム)・・・
このように、混ぜ合わせた音になっています。
母音の複数音
2つの母音字の組み合わせが、一つの発音になります。
文字の組み合わせと音を聞くことで、覚えていくことになります。
特徴をしっかりとらえることも重要です。
1./oi/は日本語の「おい!」を連想させると覚えやすいです。
2./au/と/aw/は同じ発音になります。
そのため、グルーピングをして一緒に覚えるのがいいでしょう。
3./ir/ガールやバードなど、和製英語として知っていることが多いのがこの発音です。違いをしっかり意識しましょう。指を口の両側において、口を縦に開かないで発音してみるといいです。
4./or/口を前に丸くしたまま、突き出して音を出すイメージです。
5./ar/大きく「アー」と口を縦に大きく開けて声を出します。そのまま声を出しながら、だんだん口を閉じていきながら発音します。
コツを意識しつつ、音とつづりをグルーピングして覚えていくのが、フォニックスを会得するコツです。
サイレント/E/
サイレント/E/のルールは少し込み入っています。
サイレント/E/には5つのルールがあり、ワードの一番最後につく/e/は、前にある母音字をアルファベットの名前の読み方に変えてしまい、e自体は発音しません(サイレント)。
[a-e]の場合
/a/の名前読みは「エイ」です。一番最後に/e/がつくことで、前の/a/の発音が名前読みに変わります。
same,cape,gameなどがあります。
[e-e]の場合
/e/の名前読みは「イー」です。一番最後に/e/がつくことで、前の/e/の発音が「イー」という名前読みに変わります。
japanese,theseなどがあります。
[i-e]の場合
/e/の名前読みは「イー」です。一番最後に/e/がつくことで、前の/i/の発音が「アイ」という名前読みに変わります。
bike,fiveなどがあります。
[o-e]の場合
/e/の名前読みは「イー」です。一番最後に/e/がつくことで、前の/o/の発音が「オー」という名前読みに変わります。
hope,holeなどがあります。
[u-e]の場合
/e/の名前読みは「イー」です。一番最後に/e/がつくことで、前の/u/の発音が「ユー」という名前読みに変わります。
cute,Juneなどがあります。
歌で単音を学ぶ
まずは、単音を覚えてしまいましょう。単音の練習には歌を使って覚えるのがおすすめです。
「フォニックス 歌」で検索をすると、たくさんの歌がでてきます。
お気に入りの歌を見つけて、しっかり覚えましょう。
オンライン英会話で「音の足し算」を学ぶ
単音を覚えたら、次は音の足し算をしっかりマスターしましょう。
オンライン英会話のQQEnglishのカリキュラムにはフォニックスを学べるものがあります。
[Smart Kids Starter]ではアルファベットの発音と音の足し算をしっかり学習できますよ。
BED B(ブ)+E(エ)+D(ドゥ)+、B(ブ)=ブエドゥ→ベッドゥ
このように、音を足すことで読むことができるようになります。
a-zまでの単音と音の足し算を学ぶことができます。
フォニックスのまとめ
英語は、「名前読み」と「発音」が違うのが大きなポイントになります。
フォニックスをつかって文字と音のルールを順番に学ぶことで、しっかりと英語を身につけることができるようになります。
- スペリングをみただけで、読んで正しい発音ができる
- 英語の発音が正しくできるようになる
- フリガナがなくても英語が読めるようになる
- 聞いた英語から書き取りができるようになる
このように、フォニックスを学習することで英語の力がアップします。
私(40代)が子供の時には、まだフォニックスと言う言葉は日本では知られていませんでした。
ですから子供だけでなく、大人が英語を学習する上でもフォニックスはおすすめですよ。
発音記号も一緒に学ぶことで、スピーキングとリスニングがぐっとのびます。
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